FAXを送る時は必ず送付状をつけよう！送付状の書き方やビジネスマナーについて
ビジネスにおいて、FAXを送信する場面に遭遇した時､どんなことに気を付けたら良いのかわからず不安になる方もいるのではないでしょうか。最近は日常生活でFAXを使用する機会が減少しているため、FAXを送信した経験がない方も少なくありません。
ビジネスシーンでは、FAXを送信する際に「FAX送付状」を一緒に送ることがマナーと言われています。FAX送付状とは、文書をFAXする際に用件や枚数などをまとめて一緒に送信する書面です。郵便物を送付する時も、表面に送り先の住所や氏名、送り主の情報を記載しますよね。
FAX送付状は、書くべき項目や形式がある程度決まっています。具体的な書き方や例文をご紹介しますので、ぜひ覚えて活用してください。
>FAX送付状はなぜ必要？
ビジネスシーンでFAXを送信する時に欠かせないとされるFAX送付状ですが、どのような役割があるのでしょうか。主に以下2つのポイントを押さえておきましょう。
●相手に通知する
●受け手が内容を確認する
企業によっては、一日に何度もFAXが送られてくるところもあるでしょう。そんな時、どの会社の誰から送信されたFAXか判別できないと、手間がかかってしまいます。受取先の負担を減らすためにも、誰から誰に宛てた書面なのか。すぐに分かる状態にしておくことが大切です。「件名」や「送信内容」の欄で、FAXの内容を簡潔にまとめて記載すると、誰が目を通すべきFAXなのか判断も早くできます。
また、FAXが本当に自社宛なのか、誤送信でないのかを確認し、万が一間違っている場合には相手先に連絡しなければなりません。そのためにも、送信日や送信枚数、送り主の情報などをきちんと記載しておくべきなのです。
具体的な書き方を紹介
今までにFAX送付状を書いたことがない方は、「何を書いたらいいの？」「この送付状で問題ないか不安」と思ってしまうでしょう。実は、FAX送付状には決まった形式がなく、企業ごとに独自のテンプレートが使用されています。しかし、最低限必要とされる項目があるので、それを覚えておけば大丈夫です。
①宛名
②送信元情報
③送信年月日
④タイトル
⑤送信枚数
⑥挨拶文
⑦内容欄
宛名は、会社名、部署名、相手先担当者名を記載します。会社や部署宛ての場合、「御中」「○○ご担当者様」と書きましょう。役職名のあとに続けて“様”をつけるのは、二重敬語になるためNGです。
送信元情報は、会社住所、電話番号、FAX番号、会社名、担当部署名、担当者名を明記します。タイトルは、「FAX送付のご案内」「FAX送信のご案内」などシンプルで構いません。
送信年月日は非常に大切です。FAXした書類を送信先の人がすぐに目を通すとは限らず、至急回答が欲しい案件の場合、その旨が分かるようにします。送信枚数は、通信障害などによって全ページがきちんと送信できないケースに備え、何枚送るのか最初に伝えておくのです。他の文書と混ざってしまうトラブルを避けることにもつながります。挨拶文は、頭語（拝啓など）と結語（敬具など）を使用するのが一般的です。具体的な文言は、以下の例を参考にしてください。
「時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠に感謝申し上げます。下記の通りFAXにて書類をご送付いたしますので、ご査収の程宜しくお願い致します。」
「貴社におかれましては益々ご清栄の段、心よりお慶び申し上げます。下記の書類をお送り致します。ご確認のほど宜しくお願い申し上げます。」
内容記載欄は、文書の大まかな内容や補足説明などをまとめて記載すると良いでしょう。その他、会社のロゴなどを文末などに添える企業もあります。
FAXにおけるビジネスマナー
FAX送付状の書き方について一通り説明したところで、頭に入れておくべきビジネスマナーにも触れておきましょう。いくら送付状を準備したからといって、あとは自由に送信していいというわけではありません。ビジネスの一環でFAXを送るわけですから、相手先への配慮が求められるのです。
・大量のFAX送信は避ける
・時間帯に配慮する
・機密情報やプライバシーに関わる情報を書かない
・FAXの送信前後に電話連絡を入れる
・FAX番号の確認
・必要に応じてテスト送信する
・ページ番号を振る
一度に大量の枚数を送信する場合、事前に相手方の了承を得ることをお勧めします。送信する時間帯も同様ですが、相手に不都合なタイミングで大量のFAXを送信すると、不快に思われてしまうかも知れません。FAXに内密な情報を書いて、もし誤送信をしてしまうと大変です。情報漏洩につながる可能性もあります。ただし、FAX番号の確認したうえで、送信前後に電話連絡をして、きちんと受信できたか確認をすれば情報漏洩のリスクは減少します。送付状には送信枚数を記載することが通常ですので、FAX文書にもそれぞれページ番号を振ると見る側が分かりやすいでしょう。
まとめ
FAXを送る時、必ず送付状をつけるべきということが理解していただけたかと思います。ちなみに、どうしても送付状が用意できない場合は、資料や文書だけを送信する旨を相手先に連絡して了承を得てから送信しましょう。送付状を用いて情報を分かりやすく伝えることで、ビジネスも円滑に進むはずです。一度テンプレートを用意すれば、それを何度も使うことができますから、ビジネスシーンでFAXを利用する機会がある会社・担当者の方は、送付状をあらかじめ作成しておくとよいでしょう。
