日本と海外のFAX事情

FAXは日本だけの文化?海外でも使われているかどうかを調べてみた

海外では電子メールへ移行するもFAXはまだ健在

FAXというと、日本特有のビジネス文化だと考える人は少なくありません。しかし欧米でもFAXは使われており、1990年代にはアメリカ政府が公式にFAX文書を公文書として認めるなど、広く普及しました。
しかし近年では、ペーパーレスの動きが広がっているほか、データをより安全かつより確実に管理するという点において、FAXよりも電子メールでのやり取りが主流となっています。特に一般家庭ではFAXを持っている世帯はとても少なくなりました。アメリカのスミソニアン博物館では、FAXを骨董品という取り扱いとして展示しているほどです。

しかし、FAXが完全に衰退したわけではありません。現在でも世界中には4,300万以上のFAX機器が活躍しており、その中でも最も多くFAX機器を購入しているのはアメリカという統計があります。時代遅れの感があってもFAXを使い続ける理由は、何なのでしょうか?その理由はいくつかあります。
1つ目は、サイバーセキュリティの問題です。電子メールという方法で重要文書をやり取りすることは、サイバーセキュリティ面でのリスクは少なからず存在するでしょう。しかしFAXなら、電話回線を使ってやり取りするため、サイバーセキュリティのリスクを回避できるというメリットがあります。ただし近年普及しているインターネットFAXの場合には、FAXとはいえインターネット回線を介してデータのやり取りをするため、サイバーセキュリティのリスクは少なからずあります。
2つ目の理由は、費用面での問題です。中小企業の場合にはパソコンやスキャナー、ネット回線などのインフラ整備に少なからず初期費用がかかります。個人事業主なら、導入するパソコンやスマホの台数は多くないかもしれませんが、複数台の導入やネット環境の整備となると、まとまった費用がかかるケースが少なくありません。その他にも、セキュリティのために特定のソフトを導入したり、セキュリティサービスの契約など、関連費用が発生します。費用面で苦しいという企業の中には、従来のFAXでのやり取りを継続するところが少なくありません。
そして3つ目の理由は、FAXは公的文書として認められているという点があげられます。電子メールでも法的拘束力はあるものの、公的文書として認められているのは残念ながらFAXなのです。そうした理由から、欧米の保険会社や銀行などの金融機関では、あえてFAXを継続している企業が多いのです。

欧米メディアは高齢者がFAXを好むと分析

FAXを利用するビジネスは少なからず存在しているとはいえ、世界規模で見れば、ビジネスにおけるコミュニケーション手段はFAXから電子メールへと移行しています。アメリカのニューヨークタイムズ紙やイギリスのグローバルリンゴ社の分析によると、FAXを好むのは高齢者に多いのだとか。最新のテクノロジーに潜むリスクに対して疑心暗鬼になっていたり、慣れているから使いやすいという理由が、その背景にはあるかもしれません。
若い世代の中には、FAXを知らない人がこれからますます増えてくるでしょう。そうなれば、特定の分野や業界で働いていない限り、コミュニケーションの手段にFAXという選択肢を考えない人が多くなると予想されます。そう考えると、遅かれ早かれFAXの普及台数や使う人の人数は減少していくことでしょう。

海外でもFAXは使われているけれど衰退傾向に

海外でもFAXはまだ健在です。しかし日本のように、職場だけでなく一般家庭にも普及していたり、毎日FAXを使うというケースは少ないものです。欧米においては、公的文書として取り扱われるFAXをあえて使う企業があるほか、サイバーセキュリティの問題を懸念する企業がFAXを好んで使います。しかし一般家庭や金融機関以外の分野においては、FAXよりも電子メールでのコミュニケーションへと移行しているのが実情です。


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