ネット回線のスピードは何で決まる?仕組みやスピードを落とさないようにするためのコツを解説
ビジネスにおいてインターネットの使用頻度はますます増え、送受信するファイルや動画も大きなものとなっています。それだけに、インターネットが遅いとストレスが溜まりますし、業務に支障を来たすこともありますよね。そこで、ネット回線のスピードはどんな要素で決まるのかを知り、その知識を基にどうすればより快適なネット環境を持てるのか、本記事では考察していきたいと思います。
ネット回線のスピードを決める要素
まず、インターネットに接続するために必要な3つの条件を押さえておきましょう。まず、ネット回線そのものです。これは、光ファイバーや電話回線など、物理的なケーブルや通信手段を指します。目に見える線そのものを使っていることが多いですが、衛星通信などの目に見えない通信手段も増えています。
2つ目はプロバイダーです。これは、インターネットとユーザーとをつなぐ接続業者のことです。回線そのものというよりも技術的な面を担ってくれるサービスのことです。
そして3つ目に、ネットにつなぐための機器類です。具体的にはルーターやパソコン、スマホなどを指します。
これらのすべてがネット回線のスピードに関係しています。ネット回線そのものが、いわば細くて一度に大量のデータを送れない状態だと、通信は遅くなります。また、同じ回線にたくさんのユーザーが同時に接続すると交通渋滞のような状態となり、やはり速度は落ちます。そのため、余裕のある回線を持つことが重要なのです。
プロバイダーも同じで、たくさんのユーザーを一気に処理できる能力がないと、アクセスが集中した時に処理が間に合わずに速度が下がってしまうことになります。端末についても処理能力が低いと、大容量のデータを送受信しようと思ってもうまく処理できず、結果的にスピードが落ちてしまうのです。
ゆとりのあるネット回線を選ぶことがポイント
このように、3つの要素の一つでも欠けていると、ネット回線のスピードは下がります。その中でも、ネット回線とプロバイダーのスペックの重要性は高いです。それぞれのサービスで、接続スピードの目安を公表していますのでよく確認し、ゆとりのあるところを選ぶことが肝心です。たいていは、「下り○○Gbps、上り○○Mbps」といった表示をしています。「下り」というのはダウンロードする時、ファイルを受信する時の速度です。「上り」というのはアップロードする時の速度です。
ここで注意したいのは、こうした速度は最大値であり、いつも同じ速度を保っているわけではありません。ほとんどの場合、公表値よりも低い数値となります。そのため、法人向けのサービスでは、「最大値○○Gbps、○○Mbps保証」という形で公表し、最低でもその保証値くらいになると示しているところもあります。そのため、サービスを選ぶ時には通信が安定しているか、保証スピードが公表されているかを見てサービスを選ぶことも大事です。
また、いくら回線が速いサービスを使っているとしても、同時に多くの端末が接続していれば個々のネット接続の速度は下がってしまいます。そのため、無駄な同時接続を抑えるために、使用していないパソコンはシャットダウンするなどして、スピードを落とさないように管理することがコツと言えます。
スピードを重視したサービス選びをしよう
企業にとってネット環境の品質は非常に重要なものです。前もってオフィスでどのくらいの端末が同時接続するのか、重いファイルの送受信がどのくらいあるのかなどを把握して、ゆとりのあるネット回線を選ぶようにしましょう。その上で、無駄な接続数を減らして速度を保てる工夫をしましょう。