DXで業務効率化を図る場合、まずどこから着手すべき?
企業がDXによって業務効率化を図る場合、全社的な取り組みが必要となります。それだけに、何も考えずにとりあえずやってみようということではなく、しっかりと準備をすることや、事前にプロセスや注意点を押さえた上でスタートすべきです。特に、最初に着手すべきことによって大きな差が出てきます。そこで、DX化に当たって何からすべきかを考えていきましょう。
DXによる業務効率化を果たすために、まず着手すべきこと
DXでは、全社的にシステムやツールなどをデジタル化していくことになります。その際には、まずアセスメントをしなければなりません。つまり、自社の現状を分析、把握することです。現在、それぞれの部署で行われている作業の実際を再確認し、そのためにどんなツールが使われているかを調べます。手作業で行っているものがあれば、どんな手順で実行しているかもリサーチしましょう。その上で、こうしたシステムや作業に代わる、どのようなデジタル技術を導入するかを検討します。ここでは、特にサービスの具体的な提供元などを考える必要はなく、どんな作業を自動化、一元管理化できると良いのかといった、全体的なイメージを作ることが重要です。
同時に、戦略策定も重要なポイントです。単にシステムや作業を自動化するだけでなく、企業としてDXを活用してどんな目的を達成するかを決めるということです。これは、会社ごとに違うはずです。たとえば、大幅な人員削減を目指してスマートな企業作りをしたいとか、より先進技術を用いた商品開発を進めていきたい、お客様とのコミュニケーションをオンラインに集約していきたいといった異なる目的があります。企業として目指すべき方向を決めることで、どこに重点を置くかを定めやすくなります。
また、社員へのヒアリングも進めていきましょう。もちろん、全社員に聞き取りをするのは不可能ですので、それぞれの部署の管理業務を果たす人たちにアンケートを取るなどの方法を採れます。現在の作業で無駄と感じるところ、業務効率化を図るべきプロセス、逆にデジタル化すると問題が出そうな点などを確認します。こうして、実際に大きな変化を味わう現場の声を聞いておくことはとても大事です。
DX導入に必要なプロセス
ある程度分析をして方向性を決められたら、導入するシステムやサービスを検討し選定してきます。業務用システムやアプリを開発している既存のサービスをそのまま購入して使えるのであれば、その会社と打ち合わせをしてプランや導入規模、費用などを詰めていきます。
しかし、既存サービスでは対応できないのであれば、独自のアプリケーションや基幹システムを構築する必要があるでしょう。といっても、内製できるだけのノウハウがないことがほとんどですので、開発会社に外注することになります。その際には、事前に集めた情報を提供して、自社として目指す方向性や求める機能などを詳細に伝えます。そして、システムを作ってもらい実装します。
その後は、テストをしてその様子をモニタリングします。一部の部署や人員でテスト的に使ってもらい、使い勝手や課題、改善点、マニュアルに加えるべきポイントなどを考えて全社的に使うための準備を済ませます。大まかな流れとしては、このような流れが一般的です。
事前準備に時間をかけてDXを成功させる
DXは導入前の準備が非常に重要です。どんなシステムやアプリにするのかを決め、自社のニーズに合わせていく必要があるからです。焦ってデジタルツールをとにかく導入していくのではなく、現場で実際に使う社員が使いやすいと思ってもらえるように、慎重に検討を重ね入念な準備をすることで成功できるのです。