ファイル転送サービスのセキュリティが心配!利用する際はここに気をつけよう
無料のファイル転送サービスはセキュリティに注意
ファイル転送サービスは、データ容量の大きなファイルをやり取りするのに便利なサービスです。ただし、ビジネスで利用するのであれば、そのサービスに施されているセキュリティ体制に注意しなければなりません。
原則として、無料で使えるファイル転送サービスにも基本的なセキュリティ対策は講じられています。とはいえ、セキュリティの強固さはやはり有料のサービスの方が上です。無料のサービスのなかには十分なセキュリティ対策が取られていないものもあることに注意するべきでしょう。実際、数年前にはあるファイル転送サービスが利用していたサーバーに不正なアクセスがあり、そのせいで多くのユーザーのアドレスやパスワードが流出した事件もありました。
そのような危険を冒さないためにも、ファイル転送サービスを利用する際は、どんなセキュリティ対策が取られているかしっかり確認しておくようにしましょう。無料のサービスは特に注意が必要です。
ファイル転送サービスでチェックしたいセキュリティのポイント
ファイル転送サービスのセキュリティを確認する場合、まず、ファイルや通信経路が転送時に暗号化されるかどうかに注目しましょう。これは絶対必要なセキュリティ対策です。通信がSSLによって暗号化されているのなら、メールアドレスやファイルの中身などの情報が漏洩する、また、改竄されるリスクは非常に小さくなります。仮にサーバーに不正アクセスがあった場合でも、ファイルの中身までは容易に閲覧できないはずです。
ウイルスチェックが実行されるかどうかも必ずチェックしておきたいポイントです。もしそれがない場合、誤ってウイルスに感染したファイルをアップロードしてしまった場合、それをダウンロードした相手のパソコンまでウイルスに感染してしまうことになります。ファイル転送サービスに自動のチェック機能があると安心です。
ただし、ウイルスチェックがあるとしても、常にウイルス定義ファイルが最新の状態に更新されていることが不可欠です。そうでない場合、新しいウイルスに対応できないので、セキュリティ対策としてはあまり意味をなしません。
あるとうれしいのが、ユーザー独自のセキュリティを反映させることのできる機能です。たとえば、相手がログインに失敗した回数が一定に達すると、アカウントが自動でロックされログインが制限されるような機能を指します。ログイン失敗の回数を自由に設定できたり、グローバルIPアドレスを自社で範囲設定できたりするとなおよいでしょう。
もう一つ押さえておきたいのが、アクセス履歴のチェック機能です。顧客情報や売上データなど企業がやり取りするファイルには、外部に絶対流出してはいけない機密事項が多いでしょう。それほど重要なファイルをやり取りするだけに、誰がアクセスしたのかその履歴をチェックできる機能はファイル転送サービスに絶対必要です。
アクセス履歴には、誰がいつどのファイルを操作したのかなどの詳細情報が記録されます。その情報がいつでも取得できるなら、不測の事態に直面したときでも原因を早急に究明して迅速に対策を講じることができるでしょう。
利用するファイル転送サービスは事前に必ずセキュリティのチェックを
便利なファイル転送サービスですが、情報の漏洩や改竄を防ぐために必ず利用前にセキュリティ対策を確認するようにしてください。特に無料のサービスには注意です。もちろん有料のサービスを使う場合も、サービスにセキュリティ対策を完全に丸投げしてしまうのではなく、自身でも入念にチェックしておきましょう。加えて、自社内にウイルス対策ソフトなどを導入すると万全です。