低コストでオフィスのセキュリティ対策を行うにはどのような方法があるの？おすすめのツールやサービスを解説
オフィス向けの低コストでできるセキュリティ対策
低コストで効果的なオフィスのセキュリティ対策には多くのアプローチがあります。この点を明確にするためには、ソフトウェア、ネットワーク、デバイス管理といった各面で具体的な方法を探って行く必要があります。
まずは基本的な所として、セキュリティ対策には多くのフリーウェアやオープンソースのソフトウェアが有効です。たとえば、ファイアウォールとしては「pfSense」、アンチウイルスとしては「ClamAV」、侵入検知システム（IDS）としては「Snort」などがあります。これらのソフトウェアは有料製品と同等の機能を有しているので、初期費用を大幅に削減しつつ効果的なセキュリティ対策を講じることができるでしょう。
また、リモートワークが広まる中で、VPN（仮想プライベートネットワーク）の設定は必須となっています。VPNは社内外のデータ通信を暗号化し、第三者による傍受を防ぐのに有効です。たとえば、「OpenVPN」はオープンソースで提供されているため、コストを抑えることができます。また、モバイルデバイス管理（MDM）ソリューションを用いることも、社外からの不正アクセスを防ぐのに有効です。クラウド型のMDMサービスなら、低コストで導入できます。
データ管理においては、クラウドストレージを利用すると良いでしょう。信頼性の高いクラウドサービスでは、高度なセキュリティ対策が施されています。この場合、2段階認証やデータ暗号化が必須となりますが、物理的なリスクを大幅に減らすのには有効な手段です。
なお、すべてのデバイスに対して強固なパスワードポリシーを設定することも当然ながら重要です。特にモバイルデバイスは紛失や盗難のリスクが高いため、リモートでデバイスをロックできる機能を設定しておくと良いでしょう。
データの損失や破損は、オフィスにおけるセキュリティの観点からも大きなリスクです。幸い、低コストで効果的なバックアップソリューションがいくつも存在します。また、クラウドサービスを用いることで、オフサイトでのバックアップが容易です。クラウドストレージサービスの多くは、無料で数ギガバイトの容量を提供しています。それ以上の容量が必要な場合も比較的安価です。
なお、バックアップは単にデータをコピーするだけではなく、必要に応じて効率的にデータを復元できるようにする計画も必要です。復元計画をしっかりとテストしておくことで、万が一の場合でも迅速に業務を再開できます。
物理的なセキュリティ対策
物理的なセキュリティ対策としては、入退室管理システムや防犯カメラが考えられます。ピンコードやRFIDカードを使用した簡易的なシステムでも、一般的なオフィス環境では充分な効果が期待できるでしょう。一度設置すればよいだけで、継続的なメンテナンス費用がかからないのもメリットです。また、低価格な防犯カメラも多く市販されており、これらは防犯対策だけでなく、万一の際の証拠集めにも役立ちます。
これらの対策にはコストがかかる場合もありますが、最も重要なのは総合的なセキュリティ計画を立てることです。それぞれの対策に必要な費用、人材、時間を考慮に入れ、リスクと対策のバランスを適切に取る必要があります。
多角的な対策が肝
以上、多角的に低コストで効果的なセキュリティ対策を確認しました。ソフトウェア、ネットワーク、データ管理、デバイスセキュリティ、それにバックアップと復元、加えて物理的セキュリティと多くの要素を組み合わせることで、堅牢なセキュリティ環境を築くことができます。これを参考に、ぜひコストを抑えつつ効果的なセキュリティ対策を実現してください。
