FAX機は複合機と家庭用で違いはあるの?機能やスペックの違いを解説
ビジネス用の複合機と家庭用のFAX機で価格に見合うほどの違いはある?
企業で導入されているFAX複合機と家庭用のFAX機・複合機の違いで、まず目につくのが価格の違いです。当然ビジネス用のほうが高額なわけですが、機能面を見るとそれほど大きな差が見られないようにも感じます。技術の進歩もあって家庭用のFAX機・複合機にも高機能なものが増えており、メール転送機能やWi-Fi接続機能などが搭載されたものがそれほど高くない価格で販売されています。しかし、細かい点を見ていくと両者の間にはかなりの違いが見られるのです。
ビジネス用と家庭用の機能面での違い
最大の違いは印刷のスピードでしょう。ビジネス用では印刷の数が多くなりがちなので、それに対応するため高速での印刷に対応しています。同じ内容を複数枚印刷する、あるいは容量の多いデータを複数枚にわたって印刷する場合、印刷スピードがそのまま業務の効率・能率にかかわってきます。それだけに、この点を重視してビジネス用の複合機を購入する企業も多いのです。
では実際にどれぐらい違うのでしょうか?もちろん具体的な数字は各機種によって異なりますが、一般的にビジネス(業務用)のFAX機・複合機では1分間に60〜80枚程度印刷することが可能です。それに対して家庭用は10〜20枚ですから、4〜6倍ほどの差があるわけです。実際に、業務用のFAX機・複合機を普段利用している人が家庭用で印刷すると、あまりの遅さにイライラしてしまうこともあります。
それから用紙サイズです。家庭用ではほとんどの機種がA4サイズまでの対応なのに対し、業務用ではより大きなA3以上のサイズにも対応可能になっています。ちょっとしたポスターや張り紙を印刷することもできるわけです。
あとは、やはり本体のサイズです。機能に優れている分、業務用のほうが圧倒的に大きく、高さが1mを超えるものも珍しくありません。家庭用はコンパクトであることも重要なポイントとなっており、縦と横いずれも50cmくらいが一般的です。
さらに、メール転送機能やスキャナーとしての機能にも両者の間に違いが見られます。特に、メール転送機能や受信したFAXの内容を印刷せずに閲覧できる機能などでは業務用のほうが圧倒的に優れています。業務用は本体のサイズが大きいのを活かして液晶画面でその場でFAXの内容を閲覧できるものもありますし、タッチパネルの導入など操作性に優れたものも増えています。
最後に、価格についても触れておく必要がありそうです。本格的な業務用FAX機・複合機ともなると50万円以上することも珍しくないのに対して、家庭用では2〜3万円程度が平均的な価格帯となっています。
必ずしも業務用でなければならないとは限らない
このように、業務用と家庭用のFAX機・複合機の間には機能面において大きな差が見られます。優れた機能を重視するなら、やはり業務用が相応しいということになるでしょう。とはいえ、職場によってはFAX機・複合機にそれほど高度な機能を必要とせず、無理して購入してもオーバースペックになってしまう可能性もあります。導入コストも設置のスペースもかかるだけに、無理して業務用を選ぶとかえってデメリットを背負い込むことにもなりかねません。
小規模なオフィスなら高機能な家庭用でも十分、というケースも少なくないのです。また、家庭用と業務用の中間のような機種もあるため、自分たちの職場でどれだけFAX機・複合機を使う機会があるのか、どれだけの機能が必要なのかをよく踏まえた上で、最適な機種を選ぶことが重要になってくるでしょう。