FAXで蛍光ペンは写らない?FAXで印刷されないケースについて解説
蛍光ペンがFAXに反映される仕組みとは?
紙の資料で人とやり取りするうえで、特に大事な部分に蛍光ペンでマークをしたことは誰しも経験があると思います。書類に目を通した時、すぐにそこに視線が向いたり、相手が重要視していることが可視化されるマークがつけられるのは人とやり取りするうえで大変便利ですし、何より資料の文字がつぶれて見えなくなる、ということが起きないのが蛍光ペンのメリットです。
そんな書類のやりとりで欠かせない蛍光ペンのマーカーですが、機械を通しFAXやコピーをしたとき、色が上手く反映されず複製した書類にマークが写らなかった、あるいは色濃く出てしまい文字がつぶれてしまったという経験をした人も、実は多いのではないでしょうか。
これはFAXを行う機械がどのように文字を読み取っているのか、その仕組みに理由があります。というのも、FAXで送りたい書類を読み取る際、まず複合機は光を当てて反射を行って、書類上に記載されているものを情報化します。このとき、記載されているものが光と同色であれば、反射がされないため情報化されません。逆に、光に強く反射するものであれば濃いめの色として情報化されてしまいます。これが、蛍光ペンの色によって「FAXにマーカーがまったく写らなかった」あるいは「マーカーが色濃く出て文字が潰れてしまった」という事態が起きてしまう原因なのです。
FAXの機械の方式と蛍光ペンのカラーに注目
FAX上で蛍光ペンのマーカーやチェックなどを反映させたい場合は、蛍光ペンの色と、そもそも書類を読み取る機械がCIS方式とCCD方式のどちらなのかを押さえましょう。まず機械の読み取り方式ですが、FAXの書類を読み取る機械にはCIS方式とCCD方式のどちらかが採用されており、CIS方式は光源にレッド・グリーン・ブルーのいわゆるRGB三色の光を採用しているのが特徴です。原稿にあてて反射した結果がそのままデータとして読み取られる方式で、CCD方式と比べシンプルな内部構造のため機械本体の大きさを小さく軽量化できるのがメリットです。そしてこのCIS方式のFAX機械は、そもそも蛍光ペンの色が写りにくいという特徴も持ち合わせています。
CCD方式のFAXは光源に白い光を採用しており、複数のミラーに反射させたあと数枚のレンズを経てデータ化されるという、複雑な構造となっています。その代わり、原稿が読み取るためのガラス台から遠くてもピントを合わせやすく、文字が潰れにくい、そして蛍光ペンの書き込みも写りやすいというメリットを持っています。業務用として扱われる複合機は、基本的にこのCCD方式が採用されています。
ただし注意したいのは、やはり書き込みに使用した蛍光ペンの色でしょう。CCD方式でも光源のライトは白ですので、近い色味である黄色の蛍光ペンは読み取るのが苦手でFAXに反映されづらいので注意が必要です。同様の理由で、オレンジ色の蛍光ペンも写りづらいので「マーカーされていることを伝えたい」という書類ではこの2色を避けるのがおすすめです。逆に、レッドやピンク、バイオレットなどの赤系統の蛍光色なら反映されやすい特徴を持っています。そのほか、ブルーもFAXに映りやすい蛍光ペンとしておすすめです。
まとめ
蛍光ペンは、利用するFAXの送信機によって読み取れるか読み取れないかが異なります。CCD方式の機械であれば蛍光ペンは読み取りやすく、その中でも赤系統、青系統の蛍光ペンは反映されやすいのが特徴的です。特にピンクは蛍光ペンを取り扱うメーカーの中でも多く販売されているカラーなので、手にしやすいのではないでしょうか。