FAXは相手が通話中だと送信できない？電話番号とFAX番号が分かれていたら送信可能？徹底解説
FAXでの「送受信できない」というトラブルは何故起きる？
FAXというのは、電話回線を利用し相手に書類データを送信する機能のことです。ユーザーが機械で書類を読み取りデータ化して、そのデータを電話回線を通じて送りたい相手に送り、データを受信した機械が紙に印刷することでユーザーは書類による情報の伝達をすることが可能となっています。現代ではメールにPDFなどの書類データを添付し送信することも増えましたが、紙に印字された状態で相手に届けられるFAXの需要はまだまだ大きく、業界によっては今後も長く利用されていくでしょう。
しかし、そんな便利なFAXにもエラーがないわけではありません。送信する側、受信する側で使用するそれぞれのマシン、そしてそれらをつなぐ電話回線など、エラーが発生しやすいポイントが残念ながらいくつかあるのです。特に「FAXを受信することができなかった」というトラブルの中でも、原因になりやすいエラーとして「受信する側が通話中だった」というものがあります。もちろん、受信する側の通話している人に落ち度は全くないのですが、どうしても電話回線を利用するFAXのシステムの仕様上、正常にデータを送受信できない原因に「通話中」という現象が挙げられてしまうのです。
FAX専用の番号を設けている企業は多い
相手が通話中だとFAXが送信できない理由は、簡単に言うと「電話回線が通話で使用されており、FAXで使用できないから」です。しかし、これでは電話の受信もFAXの受信も多い企業や店舗の場合、業務がスムーズに運べません。これを避けるための手段として、電話番号とは別にFAX番号を設ける方法が挙げられます。FAX番号も厳密にいえば電話が行えるため電話番号ではあるのですが、FAX専用の番号として取引先や関係者に伝え、この番号宛にFAXを送ってもらうことで「電話をしていたからFAXが受信できなかった」というエラーを解決しているのです。
回線をもう一つ用意する、その回線をFAX専用にするという単純な方法ですが、「FAXを送るときはこの番号に送ればいい」というだけなので、取り扱うユーザーの誰からしても明瞭で分かりやすい手段です。このFAX専用の番号を設けている企業は多くあるので、相手が通話中でFAXの送信ができないと悩んでいる場合、「FAX専用の電話番号はありませんか？」と確認してみるといいでしょう。
FAXは今後も利用されていく
これらのトラブルが発生することを考えると、メールで書類のやりとりを行った方が早いのでは？と考える人は少なくありません。しかし、例えば飲食店や小売店が商品や食材、什器を卸売業者に発注する場合、メールで発注する場合はPCとメールソフトの立ち上げが必要ですし、発注書での利用が求められている場合は書類作成ソフトを起動して発注数を記入、それをPDF保存してメールに添付して、と工数が多く求められます。PC内には外部秘のデータや重要なメールのやりとりが残っているので、発注に使わないでほしいと考える責任者も少なくありません。それらを加味すると、あらかじめ印刷しておいた発注書に数字だけをさっと記入し、機械に通してFAXするだけという発注工程の方が好まれる状況は、この先も長く変わらないでしょう。
そのような状況を踏まえ、FAXのエラーを減らそうと尽力するFAXの関連企業ももちろん多くあります。近年だと、「通話中で送受信できない」というトラブルの改善のために電話回線ではなくインターネット回線を用いたFAX機器も増えているので、検討してみるのもおすすめです。
