FAXを送るとき、縮尺がずれたり、曲がったりするのはなぜ?
FAXがずれる原因
FAXを送信する際に、縮尺がずれたり書類が曲がったりすることがありますが、この現象は、FAX機の機械的な特性や通信プロセスに起因しています。まず、縮尺がずれる原因の一つとして、FAX機の送信部分の機械的な精度が挙げられます。FAX機は原稿を走査し、その情報を電子的な信号に変換して送信するシステムです。このプロセスにおいて、原稿となる紙を送り込む際の精度が重要なキーとなります。もし給紙が不均等であったり、紙が斜めに送り込まれたりすると、原稿のイメージが歪んだり縮尺がずれたりすることがあります。特に、給紙ローラーが長期間の使用で摩耗していたり、汚れていたりする場合に起こりやすい現象です。
次に、通信プロセス自体が原因でずれることもあります。FAX通信では、原稿の画像を電子データに変換し、それを電話回線を介して送信しますが、この変換や圧縮のプロセスにおいて、画像の歪みやサイズ変更が生じることもあり得るのです。特にFAX機の解像度が低い場合、もしくは通常より高度な圧縮が適用される場合には、このような問題が発生しやすくなります。
また、FAXを受信する側のFAX機にも原因がある場合があります。受信したデータを紙に出力する際の、給紙の不均等やプリンターの誤調整の影響です。受信機の紙送りが正確でない場合、送信側に問題がなくても、画像が斜めに印刷されたり、縮尺がずれたりすることは大いにあり得ます。
縮尺のずれ・歪みの対策はどうすれば良い?
FAX機の送信部分の機械的な精度に関連するずれや歪みの場合、FAX機の調整、およびメンテナンスによって解決することが多いです。具体的には、給紙ローラーの定期的な清掃と、必要に応じて交換します。給紙ローラーが汚れていると、紙が不均等に送り込まれやすいです。ずれや歪みが気になる場合、ローラーを清掃してみましょう。
一方、清掃しても改善しない場合、給紙ローラーの摩耗が考えられます。この場合、ローラーの交換が必要です。ただし、交換には専門的な技術が必要なこともあります。できるだけFAX機のメーカーやサービスセンターに依頼することが最適です。
また、紙が斜めに送り込まれる問題に対しては、原稿の位置を正しく調整することも効果的です。FAX機に原稿をセットする際には、ガイドラインに沿って正確に位置を合わせてください。毎回気をつけて位置を調整するだけでも、品質が大きく向上することがあります。
通信プロセス自体が原因でずれる場合、FAX機の解像度や圧縮の最適化が鍵となります。解像度が低いFAX機では、そもそも高品質の画像や細かいディテールを正確に送信することが難しいため、可能であれば高解像度のモデルへアップグレードすることも検討してみましょう。多くのFAX機では、送信する画像データの圧縮レベルを調整できます。圧縮率が高すぎると画像の品質が低下するため、可能な限り元の原稿に近い状態で送信すると、画像の歪みを減らすことができるでしょう。ただし、送信時間が長くなる可能性があるため、画像の品質と送信速度のバランスを考慮する必要があります。
なお、受信側の機器に問題がある場合、送信側では直接対応できないため、受信側に状況を伝え、メンテナンスや調整を行うよう促すしかありません。
縮尺のずれや歪みは改善可能!できることを見直してみよう
FAXで縮尺がずれたり曲がったりするのは、給紙ローラーの汚れや摩耗、機器の解像度の低さや圧縮の問題です。これらは、適切なメンテナンスと調整で改善できますが、受信側に問題がある場合は、先方で対応してもらいましょう。